最近ご恵贈いただいた本の紹介
ありがたいことに、年末になって2冊本をご恵贈いただいた。後述する理由ですぐに感想を書ける本ではないので、ひとまず紹介させてもらう。まずは、訳者の服部桂さんからご恵贈いただいたジョン・マルコフ『ホールアースの革命家 スチュアート・ブランドの数奇な人生』。ホールアースの革命家 スチュアート・ブランドの数奇な人生作者:ジョン・マルコフ草思社Amazonホールアースの革命家...
View Articleデザイン思考は期待外れだったのか?
ssir-j.orgついこの間「さよなら、さよなら、デザイン思考」という文章を読んだばかりだが、デザイン思考の評価並びに模索すべき方向性についての詳細な記事が Stanford Social Innovation Review(SSIR)で公開されている。この記事の原文は SSIR で2023年最も読まれた記事の1位のようで、SSIR に限らず(この文章にも書かれているように、当時 IDEOの...
View Article2023年末になってウィキペディア(ン)の本が2冊刊行されている
open.spotify.com初回から聞いているポッドキャストで知ったのだが、最近になってウィキペディアについての本が刊行されている。ウィキペディアについての本というと、ウィキペディア自体を研究し、論評する本は過去にあり、しかし、そういう本が出ていたのは随分前の話である。今年末になって刊行されている本は、そうしたウィキペディア研究本ではなく、ウィキペディアン自身が書いた、ウィキペディアへの貢献につ...
View Articleダグラス・ラシュコフの来日講演動画が公開されている(日本語字幕付き)
store.voyager.co.jp元々の予定より少し遅れ、今月実現したダグラス・ラシュコフの来日講演の動画が公開されている。しっかりした日本語字幕もついているよ。この講演は、ラシュコフの『デジタル生存競争』の良い内容紹介にもなっているし、何よりラシュコフさんの気合がみなぎっているのがよい。デジタル生存競争:...
View Articleはてなブックマークで振り返る、2023年にワタシが遺した文章
2015年まで、年末最後のブログ更新時に、その年自分が書いた文章でもっともはてなブックマークを集めたもののランキングをやっていた。昨年、無期限活動停止を終えて WirelessWire News 連載を再開し、今年はおかげさまでまたそういう企画をやれるくらいいろいろ文章を書くことができた。そういうわけで、YAMDAS Project本サイト、はてなブログのYAMDAS現更新履歴、そして...
View Article2024年、ロバート・フリップ先生のお言葉をあらためて噛みしめる
昨年末のクリスマスにロバート・フリップ先生が短い動画を公開している。奇妙で不確かな時代には、時に理性的な人は絶望してしまうかもしれない。しかし、希望は理屈ではなく、愛はこれよりもさらに偉大なものだ。創造欲求の言葉にできないほどの博愛を信じることができますように。2024年のはじめから能登半島地震のニュースに震えたワタシも、この言葉をあらためて噛みしめている。ロバート・フリップ先生も、新年早々、川の氾...
View Article信頼なき時代、偽情報についての本が求められているようだ
www.nytimes.com「信頼なき時代における偽情報の問題」というタイトルの New York Timesの記事だが、イーロン・マスクが X(旧...
View Article25年前にJabberを立ち上げたジェレミー・ミラーは現在Blueskyの理事を務めている
news.slashdot.org(当時人気だった ICQや AIM などの)インスタントメッセージシステムへの透過的な通信を可能にするオープンソースプラットフォームを目指す Jabberが立ち上がって25年になるよというストーリーだが、25年前のストーリーを告知したユーザ reader #257は、その Jabberの主要開発者だったジェレミー・ミラー(Jeremie...
View Article今もっともホットな出会い系サイトはLinkedIn?
www.businessinsider.com「世界最大のプロフェッショナルネットワーク」を謳う、ビジネス特価型 SNS最大手の LinkedIn が、リモートワーク時代の今、もっともホットな出会い系サイトになりつつあるという記事だが、ホントかよ。この記事では、LinkedIn で仕事のポジションを提示するふりをしながら、出会い目的で DM...
View Article2023年下半期にNetflixで観た映画の感想まとめ
ここ数年、半年に一度やっているエントリ(前回、2023年上半期)で2024年を始めたい。近作のみ取り上げる。プロミシング・ヤング・ウーマン(Netflix)キャリー・マリガンは『17歳の肖像』でブレイクした後、『わたしを離さないで』や『インサイド・ルーウィン・デイヴィス...
View Articleベスト・オブ・エネミーズ(NTLive)
昨年観に行きたかったが都合が悪くて行きそびれ、悔しく思っていた。が、年末年始のナショナル・シアター・ライブ10周年記念アンコール上映のおかげで、もうすぐ取り壊しになる大洋映画劇場でようやく観れた。NTLive の作品を映画館で観るのはこれが初めてで、3000円の料金には、正直、目を疑った(笑)。本作の舞台は、1968年のアメリカ大統領選挙戦である。三大ネットワークでどんけつの ABC...
View Articleジョン・ケイル、ルー・リード、パティ・スミス、デヴィッド・バーンが1976年に共演したライブ音源を聴く
きっかけは Facebookで、ジョン・ケイル、ルー・リード、パティ・スミス、デヴィッド・バーンの4人がステージで演奏する写真を見たことだった。キャプションに1976年とある。パティ・スミスがデビュー作の傑作『Horses』(プロデュースはジョン・ケイル)を発表した翌年であり、デヴィッド・バーン率いるトーキング・ヘッズがデビュー作『Talking Heads:...
View Article宇宙はつらいよ、という当たり前の現実を見せてくれそうなウィーナースミス夫妻の新刊『A City On Mars』
コリイ・ドクトロウの Pluralisticで、『いつになったら宇宙エレベーターで月に行けて、 3Dプリンターで臓器が作れるんだい!?』(asin:4759820353)の邦訳があるケリー・ウィーナースミス(生物学者)、ザック・ウィーナースミス(漫画家)夫妻の新刊 A City on Marsが昨秋出ていたのを知る。A City on Mars: Can we settle space,...
View Articleグリーンソフトウェアとは何ぞや?
オライリー本家から Building Green Softwareなる本の刊行が予告されている。Building Green Software: A Sustainable Approach to Software Development and Operations作者:Currie, Anne,Hsu, Sarah,Bergman, SaraOreilly & Associates...
View ArticleWirelessWire News連載更新(WEIRDでいこう! もしくは、我々は生成的で開かれたウェブを取り戻せるか)
WirelessWire Newsで「WEIRDでいこう! もしくは、我々は生成的で開かれたウェブを取り戻せるか」を公開。今回のタイトル(の前半)は、言うまでもなく↓のもじりなので怒らないように。とにかく AI...
View ArticlePERFECT DAYS
年末年始に『枯れ葉』か本作を観たいなと思いながら、逃してしまう感じだった。今週たまたま時間ができたので、『みなに幸あれ』など観たい映画はいくつかあってどれを観るか迷ったが、上映時間の関係で本作になった。役所広司が好演しており、彼のことが好きなワタシはそれだけで嬉しくなる。そして、東京の街が美しく撮られた映画である。トイレ清掃員である主人公の生活感、佇まいはヴィム・ヴェンダースにたくされた夢と言ってよ...
View Articleアカデミー賞にノミネートすらされなかった今世紀の名演技20選
www.theguardian.com先ごろ第96回アカデミー賞のノミネートが発表された。日本関係では『ゴジラ-1.0』が視覚効果賞、『君たちはどう生きるか』が長編アニメーション映画賞、そして↓に感想を書いている『PERFECT...
View Articleかのジョン・ラセターがBSDデーモンのロゴを描いていた!
www.jacobelder.comMIT の蚤の市で、1986年に発行された 4.3 BSDのマニュアルの表紙に描かれている BSDデーモンのマスコットに「初期 Unixシステムと現代文化のつながり」を見つけたという話である。なにかというと、BSDデーモンを描いたのが、ルーカスフィルムの John Lassetter...
View Articleソーシャルメディアのアルゴリズムがいかに我々の文化を「フラット化」したか
nejimaki-radio.comNew Yorker の記事を紹介するエントリだが、これで Kyle Chaykaの新刊 Filterworldを知った。ねじまきさんの以下の要約を読み、まさにこれ、ワタシが先週書いた「WEIRDでいこう!...
View Articleシェイン・マガウアンが亡くなる30年以上前、かなりその近くまで来ていた頃の話
nme-jp.com旧聞に属するが、昨年ザ・ポーグスのシェイン・マガウアンが亡くなった。現代英国でもっとも愛されるクリスマスソング「ニューヨークの夢(Fairytale of New...
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